昭和の時代は野良犬がたくさんいた
住宅の横の小さな工場に捨てられていた2匹の子犬
私はすぐに仲良しになった
ポチとシロと名付けて毎日遊んだ
夜になると真っ暗な工場に自分のご飯をおすそわけしに行く
名前を呼ぶと軒下から顔を出して走ってきてくれる
いや、足音だけで飛んできてくれる
それがとても愛しくて癒しの時間だった
ある日「犬取りのおっさんがくる」
そんな噂がひろまり守らなきゃと思った
父がいない時間に家につれて帰ったこともあったが見つかり叱られた
見つからないで欲しいとダンボールで秘密基地を作ったけどそこには入ってくれず
ポチとシロにとっては工場の軒下が唯一の安全地帯だった
でも突然別れはやってくる
どれくらい泣いたかな・・
お母さんもお父さんもいないポチとシロに愛情を注いだ代償はとても大きかった